映画「オン・ザ・ロード」がいよいよ公開になりました。
今さら言うまでもありませんが、原作は、ビート文学の名作ジャック・ケルアック「路上/オン・ザ・ロード」です。
名作と名高いこの小説ですが、ストーリー性やオチなどはなく、実は読み切るのに少々やっかいな代物で、私も最後まで読むのに何度も挫折しました。旅に出て、旅が終わり、また旅に出て・・・を繰り返す。そして、旅のなかでアメリカのあたらしい文化の始まりを体感し、仲間とともにその渦中に足を踏み入れていく姿を記録していく話。傍観者としてその旅を追体験していく読者は、目的のない旅や脈絡もなく進路を変えたり、突然終わってしまう旅にただただ翻弄させてしまうのです。ただ、それゆえにここで語られる「旅」はリアルで、焦燥感や興奮を感じさせてくれるのです。
小説では想像のなかでしかできなかったその旅が、映画では、映像や音楽とともに追体験できます。
車、ファッション、インテリアに小道具など、1950年前後のアメリカの情景を細部にわたって再現した演出、ジャズやブルースなどの音楽、そして、その時代の路上を疾走する車やバス。
小説への深い愛情と思い入れを感じさせる細部までこだわった演出が、見る者をその時代にしかできないアメリカの路上の旅へと誘ってくれます。旅をするつもりで見てもらいたい映画です。
今回の映画公開を記念し、トラベラーズファクトリーではコラボレーションのパスポートサイズのノートリフィルとブラスペンシルを発売しましたが、一部品切れとなってしまいました。大変申し訳ありません。
ノートリフィルは追加生産をしております。まだ仕上り時期は未定ですが、出来上がり次第twitterやfacebook等でお知らせをいたします。
ぜひ、映画とあわせてよろしくお願いします。